建物も人間と同様に定期的な診断と治療(修繕)が必要です。
改修工事によって、マンションの資産価値は大きく違ってきます。

大規模修繕工事出前講座

大規模修繕の必要性

マンションに限らず戸建て住宅でも必ず建物のメンテナンスを行います。
長持ちさせるためではありますが、その他にもいくつかの理由があります。
一つが安全性の確保です。
経年劣化によって建物に雨水が侵入することは漏水などを引き起こす原因にもなり、また、外壁タイルやコンクリートの破片が上から落下することは事故にもつながります。
次に居住性や機能の向上です。
防犯カメラを設置するなどセキュリティー面やインターネット高速通信の導入、高齢化に伴うバリアフリー化などは時代のニーズも高く、大規模改修工事に合わせて行うことは有効であり、さらに建物の美観の維持に心がければ、資産価値の向上にもなります。

建物は建てた瞬間から劣化が始まります。
ある程度劣化した時点でその劣化を修復し、また、その劣化の速度を抑える目的で行うのが大規模修繕です。
マンションを出来るだけ良い状態で長持ちさせるためには、必要不可欠な工事です。

マンションに居住する人たちが、主体的に管理運営しなければ上手なマンション管理はできません。
早めに来るべき「大規模修繕」に向けて話し合うことは、『自分たちの財産は自分たちで守る』意識を共有することになります。

長期修繕計画の注意点

大規模修繕工事に備え、マンション管理組合などで運営されている修繕積立金制度。
いざ修繕工事の段になって、資金不足や一時負担金の発生といった問題を起こさないためにも、適切な積立が行われていることが大切です。
その基本となるのがしっかりとした長期修繕計画です。
区分所有者が安心し納得する長期修繕計画に基づいた、適切な修繕積立金額の設定が重要となっています。

※修繕積立金不足に対しての対処方法としては
 1.修繕積立金を大幅増額し、一時金の徴収を極力少なくする
 2.修繕積立金を多少増額し、ある程度の一時金を徴収する
 3.修繕積立金は増額せず、多額の一時金を徴収する

修繕委員会の設置

大規模修繕工事を実施するには、工事の内容や業者の選定、資金調達等様々なことを検討しなければなりません。
これらを検討し、区分所有者の合意を得ていくには専門的な知識と1~2年程度の期間が必要なため、理事会の諮問機関として大規模修繕工事の内容等を検討する「修繕委員会」を設置することが必要と考えられます。

修繕委員会では、修繕工事の必要性と実施すべき工事の内容・工事金額とその資金調達方法、業者選定等について検討結果を答申し、これを理事会が総会に提案します。
そして、総会決議を受けた後に、業者と請負契約を行って工事を実施するのが一般的な流れとなります。
ただし修繕委員会には、金銭の決済や業者決定等の決定権は与えず、あくまで公正な立場で選考し、総会への推薦として委員会内で決議させ、必ず管理組合が総会での決定権を持つようにしてください。

専門家の活用

マンションの維持管理に必要な大規模修繕工事は、ほぼ10年~15年ごとに発生し、高額な工事費を必要としますが、工事範囲及び仕様、工事費の適正さについて、十分に検証されぬままに進められることが多くあります。
それぞれの建物の劣化が、どういう状態にあるかを知りえるには、専門家に依頼するしかありません。
建物にとっての劣化診断は人間でいう健康診断にあたります。建物調査診断の目的はいうまでもなく、建物の現状の把握です。これは、適正な大規模修繕工事を行うための重要な資料になります。
それには公正な第三者的専門家が建物診断を行い、その結果を修繕設計に的確に反映させることが必要です。

建物調査診断に基づいた、修繕工事仕様書の作成、競争入札・見積り合わせ等による工事発注及び工事監理を、総合的に行うことにより、工事仕様の適正化と工事費のコストダウンにつながります。
また、大規模修繕工事の設計と施工を分離することで、第三者的な中立性を確保し、適正な価格で適正な工事が行われるよう監理ができます。

※高い技術力を持つ建築の専門家のサポート
 1.専門家による建物・設備の現況劣化診断調査を行い、マンションの実態を把握する
 2.適正な工事仕様、費用算定の根拠となる適切な現状の把握
 3.設計施工の分離による工事費と工事範囲の適正化
 4.工事仕様に合致した工事現場への指導
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